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A visualization tool that replays coding-agent sessions on a 3D map of your codebase cosmtrek/mindwalk
A visualization tool that replays coding-agent sessions on a 3D map of your codebase cosmtrek/mindwalk
Claude Code が「いま何を見ているか」をリアルタイムで地図にする claude-gaze を作った 概要 Claude Code がツールを呼ぶたびに、触ったファイル・URL・検索・コマンドをブラウザ上の地図に描き足していくローカルツールを作りました。メインとサブエージェントは色で分けます。Claude Code の Hooks だけで動き、外部にデータは送りません。 !ライブで描かれる様子 リポジトリ: NeoSolleil/claude-gaze 1. 動機 私は Claude Code を CLI で使っていて、仕様駆動開発(SDD)の流れで AI に実装を進めさせることが多いです。この使い方だと、ターミナルは長い時間ひたすら動き続けます。終わったあとに「結局どこを見て、何をしたのか」を知ろうとすると、ターミナルを延々と遡って Read や Grep の行を拾い直すしかありません。これが面倒で、文字の列ではなく絵で把握したいと思っていました。 もう 1 つ困っていたのがサブエージェントです。サブエージェントの名前は人それぞれで、私の環境では Explore と general-purpose という 2 体を作って使っています。サブエージェントに作業を任せると、その中でのファイル読み取りはメインのターミナルにはほとんど出てきません。「何か調べているらしい」ことは分かっても、実際にどのファイルを読んで回ったのかは見えないままでした。 この 2 つを解消したくて、「いま何を見ているか」を地図として描き続けるツールを作ってみました。デバッグ用の精密なトレーサではなく、作業中に横に置いて眺めるためのものです。 2. できたもの 1 枚の地図 !2D 地図 左に Web ドメインと検索クエリ、中央に主体(メインとサブエージェント)、右にディレクトリごとのファイルが並びます。主体ノードの 2 行目には最新の動作(Read src/app.ts など)が出て、各主体の最新 1 件だけ線を太く描きます。古い線は細くなるだけで消えません。 誰が何回触ったか !ノードを選択したところ ファイルをクリックすると、どの主体が何回、どのツールで触ったかが右上に出ます。複数の主体が同じファイルを触るとノードがパイ状に塗り分けられます。上の画像では orders.ts をサブエージェントの Explore とメインの両方が読んでいます。 検索結果のどれを実際に読んだか !検索結果を展開したところ WebSearch のクエリは菱形で、クリックすると結果の URL がドメインごとの枠に展開されます。主体から線が引かれている丸は WebFetch で実際に読んだ URL、線の無い薄い丸は検索で出ただけのものです。 失敗した呼び出しも残す !失敗した呼び出し 存在しないファイルを Read しようとした呼び出しは灰色の点線で残します。「見に行ったが無かった」も、どこを探していたかの情報だからです。同じディレクトリに点線が続いていたら、無いファイルを当てずっぽうで読もうとしています。 サブエージェントだけに絞る !主体タブで絞ったところ 右のペインにある、見たい主体タブを押すと、イベント列はその主体だけになり、地図では他の主体が灰色になります。動機に書いた「サブエージェントが何を読んだか」はここで分かります。 主体別の帯 !主体別の表示 ページ下部にある「表示」の部分で「2D 主体別」に切り替えると、主体ごとの帯に分かれます。同じファイルは帯ごとに出て、◈2 のように共有している主体の数を示します。 枠を畳む・3D !枠を畳んだところ ディレクトリやドメインの枠はクリックで畳めます。要素が増えて縦に長くなったときに使います。 !3D 表示 3D 表示も入れました。ページ下部にある「表示」の部分で「3D」に切り替えると、ディレクトリが灰色のハブになり、ファイルがぶら下がって塊になります。見せる用途向けで、ライブラリは 3D を選んだときだけ読み込みます。 このほか、cat や grep などシェル経由で触ったファイルも Bash のコマンド文字列から推定して破線で描きます。MCP ツールと Skill の呼び出しもノードになります。 3. 仕組み Claude Code ──(Hooks 8 イベント)──▶ curl ──▶ Node サーバ 127.0.0.1:4820 ──(SSE)──▶ ブラウザ(Cytoscape) Claude Code はツールを使うたびに、Hooks に登録したコマンドへ JSON を標準入力で渡します。PostToolUse なら tool_name、tool_input、tool_response、agent_id などが入っています。claude-gaze が Hooks に登録するのは、どのイベントでも同じこの 1 行です。 curl -s -m 1 -X POST http://127.0.0.1:4820/hook -H 'content-type: application/json' --data-binary @- >/dev/null 2>&1 || true async: true で登録し、-m 1 で 1 秒で諦めるので、サーバが動いていなくても Claude Code は止まりません。サーバは受け取った JSON をセッション別にメモリへ置き、Server-Sent Events でブラウザへ流します。ブラウザ側では純関数の events.js が Hooks の JSON を「ノードを足す」「線を引く」といったグラフ操作に変換し、Cytoscape(2D)か 3d-force-graph(3D)で描きます。 フレームワークは使わず素の ES Modules で、依存は Cytoscape と three 系だけです。サーバは Node.js 23.6 以降の TypeScript 直接実行で動かしています。データはメモリにしか持たないので、サーバを止めると消えます。 4. Hooks で分かったこと 作っている間に Hooks について確認できた事実です。自分で Hooks を使う人の参考になると思うので、ここが記事の本題です。計測は 2026-10-12、Claude Code 2.1.296、Linux で行いました。 1. 失敗したツール呼び出しは PostToolUse に来ません。 公式ドキュメントどおりですが、存在しないファイルの Read を実機で試して、PostToolUse には何も届かないことを確認しました。失敗を拾うには PostToolUseFailure を別に購読する必要があります。 2. サブエージェント内の呼び出しには agent_id と agent_type が付きます。 メインの呼び出しにはこれが無いので、有無で主体を分け、agent_type(サブエージェントの名前。この記事の例では Explore や general-purpose)を表示名に使えます。出現と終了は SubagentStart / SubagentStop で取れます。 3. WebSearch の tool_response は構造化 JSON です。 { query, results: [{ content: [{ title, url }] }] } の形で届きます。一方、セッションログの JSONL には Links: [...] というテキスト形式で残っています。同じ結果でも経路によって形が違うので、両方に対応しました。 4. async: true の Hook は Claude Code の進行を止めません。 セッションログに記録された tool_result の時刻とサーバの受信時刻の差を測ると、Read・Bash で 4 ms、WebFetch で 5 ms でした。 5. ツール呼び出しの過半は Bash です。 手元の実セッションログ(3.2 MB)では Bash 45 回に対して Read は 14 回でした。ファイルアクセスを追うなら、Bash のコマンド文字列を読まないと大半を取りこぼします。 6. Hooks の JSON 形式は内部仕様です。 公式ドキュメントはセッションログの JSONL について「どのリリースでも壊れうる」と明言しています。Hooks の tool_response も同じ扱いにして、形式が変わって結果 URL を取り出せなくなってもクエリノードだけは残る、という壊れ方になるようにしました。 5. 設計で迷ったところ 1 枚の地図か、主体別か。 両方入れました。既定は 1 枚の地図で、パイ塗りで「同じファイルを誰と誰が見たか」が分かります。主体別の帯は「この主体は何を見たか」を追うときに使います。 「いま」をどう見せるか。 最初は時間窓のスライダを考えましたが捨てました。主体ごとの最新 1 件を太く描くだけにし、古いものは消さずに細くします。眺める用途なら、どこが動いているかが分かれば十分で、消えると「さっき何を見ていたか」が追えなくなるからです。 Bash からの推定。 コマンド文字列をトークンに分け、cwd 基準で実在するファイルだけを拾います。過去のセッションログ 45 件の Bash で試すと 15 件でファイルを検出しました。未検出の 30 件の大半は npm run dev や curl のようにファイルを読まないコマンドです。誤検出は起こりえるので、推定による破線はチェック 1 つで隠せるようにしました。 3D を入れるか。 実用性より見せる用途です。入れる代わりに、ライブラリは 3D を選んだときだけ読み込みます。2D だけなら 0.4 MB、3D を選ぶと 1.3 MB が追加で読まれます。 6. 既存ツールとの違い 似た見た目のツールに mindwalk と graphify があります。どちらも優れたツールですが、描いているものが違います。 - mindwalk: cosmtrek/mindwalk - graphify: Graphify-Labs/graphify | | claude-gaze | mindwalk | graphify | |---|---|---|---| | 描くもの | エージェントがいま触っているもの | エージェントが過去に触ったもの | コードベースそのものの構造 | | 時点 | ライブ(作業中に横で眺める) | 事後(終わったセッションを再生) | 事前(作業前に地図を作る) | | データ源 | Hooks(ツール呼び出しごとの JSON) | セッションログ(JSONL) | ソースコード・文書・PDF の解析 | | 対象 | ファイル・URL・検索・MCP・コマンド | リポジトリ内のファイル | 関数・クラス・概念とその関係 | | 主体の区別 | メインとサブエージェントを同時に色分け | サブエージェントごとの再生に切り替え | 無し(エージェントの動きは対象外) | | 触っていない場所 | 描かない | リポジトリ全体を描き、触った所が光る | 全体を描く | | 対応エージェント | Claude Code | Claude Code、Codex、pi | Claude Code、Cursor、Codex、Gemini CLI | | 実装 | Node.js | Go | Python | mindwalk との違いは「いつ見るか」です。mindwalk はセッションログを読み、リポジトリ全体を夜の地図のように描いた上で、エージェントの足跡を光として再生します。全体の中でどこを見て回ったかが分かり、サブエージェントごとの再生やセッションの評価機能もあります。一方で、ログを読む作りなので、作業中に横で眺めることと、ファイル以外(URL・検索・MCP・コマンド)を追うことは対象外です。claude-gaze はその逆で、触ったものだけをライブで描き、全体の俯瞰は持ちません。作業中は claude-gaze、終わったあとに全体像の中で振り返るなら mindwalk、という住み分けだと思っています。 graphify との違いは「何を描くか」です。graphify はコードベースや文書を解析して、関数・クラス・概念の関係を知識グラフにします。描かれるのはプロジェクトがどういう構造かであって、エージェントが何をしたかではありません。目的もエージェントがコードを理解するためのトークン削減にあり、観察ツールではないです。claude-gaze はプロジェクトの構造には触れず、エージェントの動きだけを描きます。 7. 限界 - 色で区別できる主体は 6 体までで、7 体目からは色が循環します - Bash からの推定は文字列ベースなので、取りこぼしも誤検出もあります - データはメモリのみで、サーバを再起動すると消えます。動機に書いた「終わったあとに振り返る」は、サーバを止めるまでの間だけできます - Hooks の JSON 形式が変わると、結果 URL の抽出などが動かなくなる部分があります - Agent ツールの呼び出し自体は行に出ません。サブエージェントの起動は SubagentStart で描きます - Windows は未検証です。Hooks のコマンドが sh 構文なので WSL を想定しています 8. 導入 要件は Node.js 23.6 以上、curl、Claude Code です。 git clone https://github.com/NeoSolleil/claude-gaze.git && cd claude-gaze npm install npm run hooks:install # ~/.claude/settings.json に Hooks を追加(元のファイルは settings.json.bak に残す) npm start # http://127.0.0.1:4820/ を開く このあと 新しく Claude Code を起動して作業させると、ブラウザの左にセッションが現れます。Hooks は起動時に読まれるので、すでに開いているセッションには効きません。やめるときは npm run hooks:remove で、claude-gaze 由来の Hooks だけを外します。 設定ファイルを自分で管理したい人は npm run hooks:print で追記する JSON を表示できます。プロジェクト単位で入れる --project、別ポートで受ける --port もあります。 9. まとめと今後 Hooks だけで「いま何を見ているか」は十分に取れました。ターミナルを遡らなくても、作業が終わった時点の地図を見れば、どのディレクトリを回り、何を検索し、サブエージェントが裏で何を読んだかが分かります。 今後は、claude plugin install で入れられるようにするプラグイン化と、過去セッションの JSONL を読み込んで再生する機能を考えています。 このツール自体も Claude Code と一緒に作りました。Hooks の挙動を実機で確かめながら進めたので、第 4 節の内容はそのときの記録でもあります。 リポジトリ: NeoSolleil/claude-gaze 10. 感想 - まだこの記事を書いてるときは大きなリポジトリを動かしたわけじゃないんですよね - だから触るファイルが多すぎるときにどうなるかが鍵になってきそうかも - もちろん今のままで完成ではないですが、まとめと今後に書いたことはやるとしてこれからどうしますかね - いっそこのブラウザからclaudeに指示を送ることができたらいいのかな - 作ってから思ったことですが、個人的に画像の右のペインの方に私の理想の何かがある気がします - 何をしているのかを把握したいというのが、根源ですので